読書のススメ「究極の思考実験」

人にはそれぞれ、些細なことから大きなものまで様々な課題が存在します。

その課題を克服したり、目標を達成したりしながら、より良い幸せな人生を求めて生きています。そんな皆様へお勧めしたい本をご紹介していきます。

「究極の思考実験」          著者:北村良子氏

~プロローグより~

 

1人の命か5人の命か。

この話は、イギリスの哲学者であるフィリッパ・フットが提唱した非常に有効な思考実験をもとに作られたものです。ハーバード大学のマイケル・サンデル教授による公開授業「白熱教室」でもこの思考実験が取り上げられ、広く認知されることになりました。

 

重要なのは、ただ選択するだけでなく、自分の意見として人に伝えられるようになるまで考え抜くことです。

この問題では、2つの天秤が論点となります。1つは「1人も命」と「5人の命」、もう1つは「行動すること」と「傍観者でいること」です。

「1人の命」と「5人の命」を天秤にかけた時、より多くの5人の命の方が重いと考える人が多いでしょう。

ところが、このとき、3つ目の天秤が私たちの思考を惑わせることになります。それはもともとトロッコが向かっていた先にいた5人、つまり「死ぬ運命にあった5人」と、もう一方の路線上にいた「死ぬ運命になかった1人」という天秤です。

5人の命の方が重くても、もともとトロッコはその5人に向かって走っていたのです。この時点で「死ぬ運命になかった1人のほうを重く捉えるべき」と考えた場合、そこで結論が出ます。「レバーをそのままにし、5人の作業員が犠牲になる」という選択です。

多くの人が「自分の判断で犠牲者を出したくない」と自身が関わることに拒否感を示したことから、日本人は特に他人の運命に関わることを嫌う傾向にあるといえるでしょう。

 

決断を迫られたとき、私たちの思考は深まります。自らの頭で考え、決断し、意見をまとめる力をつけることで、あなたの思考の幅をより広く、より深いものにしていきましょう。

 

考える面白さ、小さな発見、新しい気付きなど、実践による経験を積んで感性を磨いていきたいものですね。