就労移行支援事業所C-POWER
WorkingSupportドーラ
「面トレ」の講義

 

岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は身体、知的、精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。

ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるために何を学び、社会の中でどう自立して生きていくかを考え、「自分の人生設計をしていく場」です。

ドーラの講義の1つをご紹介いたします。

【面トレ】

「面トレ」とは、面接のための準備講座です。

今回の課題は「なぜ私たちは働くのか考えてみましょう」です。

「面トレ」で面接のための準備をすることは分かります。

では、なぜ面接を受けるのでしょう?

どこのどんな会社で、どんな仕事をするための面接でしょう?

では、ドーラでの訓練・練習・準備は何のためでしょう?

訓練生の皆さんはもちろん、職員も一緒に「なぜ私たちは働くのだろう?」という疑問を整理してみました。

 

  • ドーラでどう過ごす?

ドーラの訓練は、社会に出るための基礎づくりです。

毎日、同じ時間に起きて家を出るという生活習慣を身につけ、コミュニケーション、漢字や数学、雑学、ルール・マナー・エチケット、環境と生活、他者の意見の聞き方、自分の意見の伝え方、意見のまとめ方、頭の中の整理の仕方、資格取得など、訓練によって身についた知識や考え方が基盤となって仕事に活かされます。

ドーラで毎日訓練に励むことが、自信を得る経験にもなりますし、知識や技術が身について立派な成功体験となるでしょう。

しかし上手くいかないこともあります。

今までの人生を振り返ると、上手くいかなかったこと、辛い経験、嫌な思いをしたことの方が良かったことよりも簡単に思い出されませんか?

自分にとってマイナスなことの方が印象に残りやすいのです。

だからこそ、ドーラで様々な新しいことに挑戦し、失敗も経験し、その乗り越え方を学んでもらいたいのです。その失敗を記憶し、今度失敗しても成功するように努力すればいいのです。

 

「あと何をやったら就職できますか?」

「自分には何が足りませんか?」という質問をされる方がいます。

答えは一言で言えるほど少なくないですし簡単ではありません。

 

人を大切にする、自分を大切にする、時間いっぱい集中する、素直な心でいる、挨拶をする、時間を守る、「はい」と気持ちの良い返事をする、物を大切にする、清潔でいる、自分で考える、相手に聞こえるくらいの大きさの声で話す、報告する、相談する、人のせいにしない、一人で抱え込まない、人と比べない、計画的に行動する、努力する、必要な我慢をする・・・など具体的にすればもっとたくさんの「こうなったら理想的」「こんな人と働きたい」があります。

毎日の積み重ねと些細なことの継続、当たり前を当たり前にできることが社会に出るために必要なことなのです。

限りある時間を有意義に過ごすためにも毎日通所し、仲間と共に学び合い、笑顔で卒業して社会で活躍していただきたいと心から願っています。

 

  • 仕事って何?

私たちは誰かの「仕事」に助けられて生きています。

私たちが生活をするとき、そこには必ず人と人のつながり合い、助け合いがあるのです。

自分ではできないこと、労力や時間を割けないことを、他の人がする「仕事」で助けてもらうのです。

いろいろな仕事の共通点は何だろう?という視点で世の中を見てみると、「どんな仕事でも誰かの役に立っている」「誰かにとって必要なもの・ことが社会の中で仕事として存在している」ということがわかります。

私たちは一人で生きていくことができません。

だから生きていく上で必要な手助けが「仕事」として存在していると考えたら、とてもシンプルですね。

なぜ私たちは働くのか?

その答えの一つは「助け合いで作られるこの社会の一員になるため」です。

社会の中で助けられるだけでなく、自分も自分のできることをして誰かの役に立つ、社会に貢献する、それが私たち一人ひとりのすべきことなのです。

 

書店で「池上彰監修:なぜ僕らは働くのか」に出合い、今更ながら「私はなぜ働いているんだろう?」と考える機会になりました。

多くの本の著者であり、多くのテレビ出演もされている池上氏。

いつもわかりやすい解説で、私たちの疑問に答えてくれます。

次回の「面トレ」ではこの本から一部抜粋し、私たちが幸せになるために何を考え、実践したらいいかを皆で考えてみたいと思います。